ハイライト
負ければ敗退が決まるクォーターファイナルのGame2。13点差で折り返した後半、ガードナーがファウルトラブルに陥る苦境で、エース・金丸が爆発。若きPG・熊谷が躍動して2点差に迫まったが、あと1本が届かず。QFでシーズンを終えることとなった。
三河 17–21 千葉
攻守にアグレッシブにプレーし、互角の展開に持ち込む
スターティング5は、#5コリンズワース、#7長野、#14金丸、#32シェーファー、#54ガードナー。
#7長野がディフェンスの間を抜けてリングに一直線、積極的なプレーで先制点を奪う。千葉#22サイズ、#2富樫に返上されるも、再び#7長野がドライブで切り裂いて連続得点で並ぶ。
千葉が先行するも三河が追い上げる拮抗した展開が続く中、残り3分に千葉#2富樫の得点でリードを7点に広げられるも、#7長野との2メンゲームで#54ガードナーがゴール下を決め、スティールから#32シェーファーがファストブレイクで加点して流れを引き寄せる。連動したチームオフェンスから#14金丸がカットイン、#32シェーファーがレイバックを決め、4点差に追い上げて1Qを終える。
三河 33–46 千葉(三河 16–25 千葉)
5点差に詰め寄るが、終盤に連続得点を許して13点差で後半へ
スタートは、#1川村、#5コリンズワース、#11熊谷、#32シェーファー、#54ガードナー。
#54ガードナーを起点にオフェンスを展開。#54ガードナーがインサイドアタックで押し込んで連続得点を挙げるが、すぐに千葉に3Pシュートで返されて点差を縮めることができない。
オフェンスリバウンドから失点して追う展開が続き、残り3分に千葉#1ダンカンの3Pシュートで38-29と9点ビハインドを背負うが、#11熊谷が果敢なドライブでこじ開け、残り1分半には#8高橋の思い切りのよいリングアタックを#54ガードナーがリバウンドでカバーして33-38と5点差に詰め寄る。しかし流れが傾き始めたところでミスが続き、終了間際に#2富樫に”4点プレー”を献上するなど8-0のランを作られ、一気に13点差をつけられる。
三河 63–67 千葉(三河 30–21 千葉)
ゾーンディフェンスが奏功。金丸 17得点の爆発で4点差に迫る
スタートは、#5コリンズワース、#7長野、#14金丸、#32シェーファー、#54ガードナー。
立ち上がりに千葉#2富樫の3Pシュートで16点差とされるが、すぐに#14金丸が3Pシュートをお返し。バスケットカウントのフリースローもきっちりと決める“4点プレー”で反撃の口火を切る。
開始1分に#54ガードナーが3つ目のファウルをコールされると、ディフェンスをゾーンに変更。これが功を奏して千葉の攻撃を停滞させると、そこからファストブレイクに転じて#54ガードナーのバスケットカウント、#14金丸のレイアップで猛追。さらに#14金丸がカットインで加点し、開始からの3分間で5点まで詰め寄る。
しかし開始4分半にリバウンドを制した千葉#1ダンカンに対し#54ガードナーが4つ目となるファウルを犯し、フリースローで点差を再び二桁に広げられる。
重苦しいムードを#11熊谷がバスケットカウントで一蹴。エース#14金丸がステップバック、フリースロー、3Pシュートと連続で9得点を積み上げ、4点差で最終Qを迎える。
三河 78–80 千葉(三河 15–13 千葉)
熊谷がチームを引っ張るも、わずかに1本及ばず
スタートは、#5コリンズワース、#7長野、#14金丸、#32シェーファー、#54ガードナー。
千葉の激しいディフェンスの前に立ち上がりからの5分間で#5コリンズワースの2点のみとオフェンスが沈黙。千葉に7-0のランを浴びて、二桁リードに戻される。
65-78と13点ビハインドで迎えたオフィシャルタイムアウト明け、#11熊谷がミドルシュート、オフェンスリバウンドからリングにアタックする強気のプレーでチームに再び火をつけると、残り3分に#54ガードナーが3Pシュートを射抜いて6点差に追い上げる。
さらに#54ガードナーのポストアップから#32シェーファーがゴール下、残り1分半に#11熊谷がミドルシュートを決めて、76-80と射程圏内にとらえる。残り33秒、チーム全員でリバウンドを奪い取り、#32シェーファーが走って2点差に。しかしブザーと同時に#54ガードナーが放ったシュートがリングに弾かれ、78–80で試合終了。最後までチーム一丸で戦ったが、クォーターファイナルで涙を飲んだ。
試合後コメント
鈴木貴美一
昨日の悔しさをバネに、今日は精一杯やるということだったんですが、前半、オフェンスで肩に力が入って、そこにエネルギーを使ってリバウンドや速攻をやられてしまいました。
なのでハーフタイム、「頑張るところが違うよ」と、もっとオフェンスはリラックスしてやらないとという話しをして、後半みんながオフェンスで我慢して、ディフェンスやリバウンドにフォーカスしてやってくれて、最後あと一歩のところだったんですが、残念ながら敗退してしまいました。
今まで何度もチャンピオンシップやプレーオフを経験していますが、これほどコンディショニングの悪い状態でチャンピオンシップを迎えたのは初めてです。
その中で選手たちは、100%の状態じゃない、怪我人がいる中で頑張ってくれて、うちの選手たちを誇りに思ってますし、良くやってくれたなと思ってます。
本当にレギュラーシーズン終盤も危ない試合だったんですけど、痛み止めを飲みながら、足が腫れている状態でも選手たちが本当に頑張って、なんとかチャンピオンシップに進出してきました。
それからアウェーにも関わらず、たくさんのシーホース三河応援の方が来てくれて、もちろんホームでもそうですけど、そういう人たちの温かい応援に我々は助けられて、本当に1年間ありがとうと言いたいです。
それから、バスケットに関わる人たち全員ですね。メデイアの方も、運営の方も、シーホース三河のスタッフもそうですけど、本当に一生懸命裏方さんが頑張っていますし、そういう人たちが一生懸命やってくれる姿を見て、我々もエネルギーを与えられて、一生懸命頑張れました。
シーズン当初は調子が良くて、途中でコンディションを崩して、悔しいシーズンでしたけれど、今は精一杯やり切ったという気持ちでいっぱいです。
#11 熊谷航
-このシーズン、プレータイムなど苦労した面があったと思います。今日の試合を含めて、シーズンの総括をお願いします。
個人的にはシーズン序盤であまりプレータイムがなかったんですが、そこで腐らずに毎日ハードワークしていつでもいける準備をしていました。
個人的には終盤にかけては良いできだったのではないかなと思っていますが、チームを勝たせることができなかったことはまだまだだなと思います。
-今日の試合、最後の4Qどのような気持ちでした?
負けたら終わりのやるしかない状況で、ダバンテも4ファールだったので、リバウンドに少しでも人数をかけるため、自分も参加するようにしていました。
最後のラストプレーに関しては、時間とフォーメーションを把握して自分がラストプレーをコールできれば良かったかなと思います。
-シーズン終盤はアグレッシブなプレーが見えました。良いプレーができた要因となったきっかけはありますか?
外のシュートの成功率が終盤になって上がってきて、それに対して、相手が出てきたところで抜くことができるようになったことです。
-チャンピオンシップで成長できた手応えはありますか?
CSだからといって気負わずにできたところはすごく良かったと思います。
固くなってしまう選手もいると思いますが、今までやってきたことをやろうと意識していたので、そのメンタル部分は成長できたかなと思います。
#32 シェーファーアヴィ幸樹
-今シーズンと終盤の成長について
今シーズンはコロナの影響や怪我人の続出が終盤にあった中で、自分は全試合スタメン出場できて、それだけ使ってくれたコーチに感謝していますし、コンディションを整えてくれたスタッフの皆さんに感謝しています。全試合、怪我なく終えられたことが一番良かったと思っています。
終盤に、ビッグマンの怪我などで自分のプレータイムが増えた中で、「自分がやってやるぞ」という新しい気持ちを感じることができたので、逆境を自分の成長に変えられたと思います。
-チャンピオンシップについて
ちゃんと出場するCSは自分自身初めてだったので、ルーズボールやリバウンドの厳しさなど、レギュラーシーズンとは一味違うものをこの2試合感じられたことは、これから先の自分に生きてくると思います。
-特に成長を感じている部分について
今シーズンは、自分のプレー1つ1つが直接勝敗に影響して、終盤では自分がチームを勝たせられるか、負けるか、というメンタルの部分、責任感が成長したと思います。
それに関しては、やっぱりプレッシャーも大きくて、中断明けの4連敗などは責任を感じて落ち込むこともありましたが、調子が上がってきて自分がチームに影響を与えるというのは楽しい部分もありました。